JFN: 浅川芳裕さんとの対談


まもなく東日本大震災から6ヶ月目に突入するが、震災後の農業の現場は一体どうなっているのだろうか。今日の午後は、農業のエキスパートでいらっしゃる月刊『農業経営者』副編集長の浅川芳裕さんをゲストに迎え、今月後半に2週にわたって全国30のFM局で放送されるJFN『ON THE WAY ジャーナル WEEKEND』の対談パーソナリティとして番組を収録させて頂いた。昨年ベストセラーとなった『日本は世界5位の農業大国』を執筆された浅川さんは、先日、文芸春秋から『日本の農業が必ず復活する45の理由』を出版されたばかり。定量的および定性的なデータに基づきつつ、日本の農業の現状を浮き彫りにして具体的な提言にまで踏み込まれているため非常に興味深い。番組では、震災後の農業の現状、日本の農業の展望などについて浅川さんにお話を伺った。

本編はオンエアに譲るとして、僕個人が対談の中で強く印象に残っているのは、都市と農村の関係性についての話。都市に住む大部分の人々は農村でいかにして農業が営まれているのか知らない。これは日本に限らず、発展途上国の都市でも同じ構図をもつ万国共通の事象。しかしながら、いわゆる成熟社会に入っている一部の国々では、都市に住む人々が農村に関心をもち始める段階に入っている。生活上の様々な需要が満たされて行き着く先は“食と美容”。都市に住む人々の中に、食するものを自分で作ってみたいという願望が顕在化しているという。この成熟社会の行方がどうなるのかは分からない。ただ、世界に前例のない社会を切り拓くというワクワク感から、僕は日本が課題先進国というよりは冒険先進国であると捉えたい。