気仙沼の住民対話集会に聞くリアルな声


東京大学のチーム8名(東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻)で宮城県気仙沼市入り。復興まちづくり支援として我々が11月より進めてきた「国の復興交付金の活用モデル」の検討について、年明けのプレゼンテーションに向けた摺り合わせのための現地入りである。現在、気仙沼では市が策定した復興計画を住民に説明する住民対話集会が開催されており、市との摺り合わせに先立って我々は集会を傍聴した。200名程度の参加を想定していた市民会館に参集したのは400名超の住民。市長と市役所職員から概要説明が終わると、質疑応答では住民からの具体的な質問が飛び交う。「結局、自分の土地はいくらで買い取ってもらえるのか?」「防災集団移転したいと個人では思っていても、既に自治会が空中分解している状況でどうすればいいのか?」など、住民のみなさんの現実的な懸念事項が重く伝わってきた。市としても、国・県・市民の間で交錯する様々な議論をまとめるのに必死だ。


集会直後、我々は気仙沼市役所の企画政策課・都市計画課・住宅課とディスカッション。年明けに我々から共有させて頂く「国の復興交付金の活用モデル」に関する提案内容について摺り合わせを行った。国の東日本大震災復興交付金は基幹事業と効果促進事業から構成され、前者が5省40事業としてハード事業にフォーカスするのに対して、後者は資金の使途自由度の高さを担保しながらハード・ソフト両事業を幅広く対象とする。これらを如何に効果的に活用できる否かによって、復興のスピード・規模・方向性に大きな変化が生まれる。そこで、市の復興計画を推進するために国の復興交付金を効果的に活用する事業モデルを検討した上、実行手段として運営組織や条例制定までを想定した設計を行うのが我々の取組。この領域については、外部の知見が役立つ余地も大きい。住民対話集会で強く伝わってきた市民の方々の痛烈な想いに少しでも寄与でればと想いを新たにした。