玄関先の小さな道のカフェ@陸前高田


大雪に見舞われる中、復興支援プロジェクト「道のカフェ」の有志メンバー9人で陸前高田へ。桜ライン311の植樹ボランティア参加+ミニカフェ開催の予定だったものの、記録的な大雪で植樹が見送りとなったことから、急遽、陸前高田市の米崎小学校仮設住宅でコーヒーのデリバリーを企画。米崎小は昨年12月の「道のカフェ」の開催会場で、地域のみなさんと2ヶ月ぶりの再会を果たした。前回は仮設住宅の敷地内にオープンスペースのカフェ空間を作ったが、雪の降りしきる今回は、集会所でコーヒーをつくって仮設住宅に直接お届けするデリバリー形式。言うなれば、"Michinocafe Extended"。フレキシブルにスタイルを変えられるのが、コミュニティカフェの醍醐味でもある。


仮設住宅の集会所では、スターバックスの店長のみなさんの素晴らしいオペレーションで、次々と極上のVIAラテが作られていく。大雪の中でも温かいままラテをお届けできるように、すぐにデリバリーボックスに入れて仮設住宅へ。まずは扉をノックして「ごめんください〜」。子どもが勢いよく出てくるお家もあれば、おばあちゃんがコタツからゆっくり出てくるお家もある。戸別訪問しながら温かいラテをお届けすると、玄関先でコミュニケーションが生まれていく。「今日の雪はすごいですねー」「さっき雪かきしたばっかりなんにもう積もっちゃってるわ」…仮設住宅の玄関先が、小さなオープンスペースのカフェになった。


あっという間に米崎小学校仮設住宅の全戸を廻り、雪の中のコーヒーデリバリー企画を実現。冷え込みの厳しい折、仮設住宅にお住まいのみなさんにとって、ほっと一息の時間となったならば嬉しい。そして、実際に戸別訪問するプロセスで、短い時間ながらも各家庭の様子が伝わってくることに気がついた。地域コミュニティにおいて何が起こっているのか、実は、非常に多くの情報をキャッチしているように思う。何事も現場に原点がある。自分の目で見て、耳で聞いて、何が起こっているのかを理解する。玄関先の小さな「道のカフェ」は、地域コミュニティ活動の原点を思い起こさせてくれた。