2012-04-20

NPO論@獨協大学:理論と実践のツインドライブ


自分の専門領域である非営利組織経営論をテーマに大学で教鞭を執らせて頂く招聘講師としての活動も今年で5年目。今日の午後は、獨協大学にて全学総合講座『NPO論』の講義を担当。学部1年生を中心に300名弱の学生のみなさんを対象として大教室で展開する濃密な90分で、今日の具体的なトピックには、自身が10年近く取り組んできたキャリア教育の非営利事業を取り上げた。なぜキャリア教育に着目して、8年前にNPO法人キーパーソン21でキャリア教育プログラムの体系化に参画したのかを率直に共有した上で、具体的な各論に踏み込んだ。

いつも通り、自分の講義スタイルはエンタメ性を加えた白熱教室型で、事例紹介で終わることなく理論化して総括することを旨としている。半分は講義形式で、もう半分は大教室まるごと巻き込むワークショップ形式。普段は小中学校で30人程度のクラスを対象に90分かけて行うキャリア教育ワークショップのエッセンスを抽出して、300人弱の大学生を対象に30分程度で行う特別編を展開。実際に体感することで、キャリア教育とは何か?非営利教育活動とは何か?非営利組織経営とは何か?ということが理論として腹に落ちる。


今日のワークショップ特別編は、ゲーム感覚で自分のすきなものを洗い出し、そのキーワードに関連する仕事や職業を連想するというもの。高校時代に飲み会で多用されていた山手線ゲームにヒントを得て、大学時代に「山手線ゲーム式ブレストW/S」としてマニュアル化した原案をベースにNPOで商品化した教育プログラム。要は、ゲーム感覚で半ば強制的に発言せざるを得ない空気感を自然に作るという山手線ゲームの原理に着目し、自分のすきなものをブレスト的に吐き出す授業を着想した。今日の特別編は、そのサマリー版となる。

1年生のみなさんにとっては入学後初月の講義ということもあって、授業後に興味をもって話かけてくれる方々が多かった。やはり「自分のすきなことを基点としてキャリアを設計する」ということに強い潜在ニーズがあるのだと思う。このように活動の意義が体感的に伝わると、はじめてNPO活動やNPO経営について意識が向く。その際に明快な理論を説明し得るか否かが最大のポイントで、社会起業やらイノベーションやらフワフワした概念が横行する中、理論的な説明に挑戦したい。理論と実践のツインドライブこそ、ブレイクスルーの原点と思う。

2012-04-10

Act On TV: MAZDA “CX-5"


去る4/2に収録したTV番組ナレーション最新作がリリース。今回の作品は、第4のエコカーと称される「MAZDA CX-5」。映像・音楽センス抜群の今村則之監督の演出による、Act On TVの新車情報番組。MAZDA CX-5オフィシャルサイトから視聴OK。ナレーションは映像1分半過ぎより。モータージャーナリスト高山正寛氏によるインプレッションとともに、新世代クリーンディーゼルエンジンを搭載したCX-5の魅力を紹介。

演出家・今村さんとのコラボレーションは今回で3回目。毎回、車で世界を走り抜けるようなスタジオ収録がエキサイティングで、MAルームのオーディオミキサーがドライビングシステムに見えてくる。自分にとっては、声も自動車の運転に似たり。車で爽快に駆け抜けるが如く心地よいナレーションを実現するためには、エンジン性能、チューニング、ステアリングなどが必要となる。SKYACTIVなボイスコントロールを目指して表現の追求は続く。

2012-04-09

釜石市:復興まちづくりの今


東京大学の本郷キャンパスにて、復興最前線で活躍される岩手県釜石市長の野田武則氏を招聘した会議が開かれた。釜石市の「復興まちづくりの今」について共有して頂く機会としての位置づけで、幅広く復興まちづくり関係者が参集した。釜石市とは、昨年秋より、工学系研究科都市工学専攻の社会人チームとして復興まちづくり提案を通じたご縁を頂いている。野田市長とは今年1月以来の再会となり、非常に興味深く最新情報を拝聴した。

今日のお話で最も印象的だったのは、やはり現時点における最新の地域課題。端的に整理すると、雇用の課題、健康の課題、教育環境の課題、地域コミュニティの課題、仮設住宅環境の課題など。とりわけ、「収入が断たれて借金だけが残ってしまった」「高齢者の働ける職業がない」といった雇用周りの課題は深刻である。過疎化が進行する中で如何に地域経済をデザインするか…本質的な問いに直面せざるを得ない。

2012-04-03

JFN: 工藤泰志さんとの対談


今月後半に全国30のFM局で放送されるJFN "ON THE WAY ジャーナル WEEKEND”の対談パーソナリティとして番組を収録させて頂いた。今回のゲストは、言論NPO代表の工藤泰志さん。工藤さんは、東洋経済新報社にて『金融ビジネス』や『論争東洋経済』の編集長を務められた後、2001年に言論NPOを設立して代表理事に就任。政治や経済に関する言論活動を通じて、日本の主要課題に対して建設的な議論や対案を提案できる新しい言論の舞台を作ろうと尽力されている。工藤さん率いる言論NPOは、アメリカの外交問題評議会が世界の外交政策専門機関を結集して立ち上げた国際イニシアティブ「カウンシル・オブ・カウンシルズ」の常設メンバーに選出。先月ワシントンDCで開かれた総会の模様についてお話を伺った。

詳細はオンエアに譲るとして、一貫して非常に興味深かったのは、市民を主体とする議論形成のあり方についての考察。議論に不慣れな日本人が、市民レベルで対話を深めていくのは容易ではない。しなしながら、適切なファシリテーションさえ機能すれば、瞬く間に議論が形成されることもまた事実。その観点からも非営利組織が真に市民の受け皿となることが必要と指摘する工藤さんは、現在、エクセレントNPO大賞を立ち上げて日本全国の非営利組織に訴求している。これは、研究された評価基準に基づいて、優れた非営利組織を毎年表彰していく枠組み。4万団体まで膨れ上がった日本のNPO群を統一フォーマットにマッピングするのは非常に面白い。社会を動かす本物の非営利組織の創出に、自身も強い関心を新たにした。